睡眠時無呼吸症候群は、眠っているときに、一時的に呼吸が止まってしまう病気です。呼吸が止まることで、血液中の酸素濃度が下がったり、血圧が急上昇したりするため、高血圧、糖尿病などの生活習慣病や、心筋梗塞、不整脈、脳梗塞など命にかかわる病気を引き起こします。また、安眠できなくなるので、起きている間に眠くなり、生活に悪影響をおよびします。
睡眠時無呼吸症候群の症状には、いびきや日中の眠気など様々なのものがありますが、ご本人はあまり自覚していないことも多いです。気になる方は、次のセルフチェックをお試しください。
エプワース眠気尺度
日中の眠気について当てはまる番号を選んでください
もし以下の状況になったとしたら、どのくらいうとうとする(数秒〜数分眠ってしまう)と思いますか?
以下の状況になったことが実際なくても、その状況になればどうなるかを想像してお答え下さい。
ほぼない | 少しある | 時々ある | よくある | |
1. 座って読書をしている時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
2. 座ってテレビを観ている時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
3. 会議、映画館などで静かに座っている時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
4. 乗客として 1時間続けて自動車に乗っている時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
5. 午後、横になって休憩している時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
6. 座って人と話しをしている時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
7. 昼食後、静かに座っている時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
8. 座って手紙や書類などを書いている時 | 0 | 1 | 2 | 3 |
合計点数を求めてください
合計点数が11点以上の場合、睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。検査を受けることをお勧めします。

STOP-Bang 質問票
このセルフチェックは、8個の質問からなり、それぞれの頭文字をとって名前が付きました。カナダで開発されたものですが、日本人にあうように一部をアレンジしています。
次の質問に当てはまる項目を数えてください
- いびき(Snoring)
- 疲労(Tired)
- 目撃(Observation)
- 血圧(Blood Pressure)
- 肥満(Body mass index)
- 年齢(Age)
- 首周囲径(Neck circumference)
- 性別(Gender)
話し声より大きいいびきがある。
しばしば疲労感や、日中に眠気がある。
一緒に寝ている人などから、呼吸が止まっているといわれる。
高血圧の治療をしているか、健康診断などで高血圧といわれている。
肥満がある。肥満であるかどうかは、体重(kg)÷身長(m)2で計算して、25以上ある場合は、肥満となります。
(例) 身長 170 cm、体重 80 kgの場合、80÷1.72=27.6 で「肥満」です。
年齢が50歳以上。
首回りの長さが40cm以上ある。長さは、のどぼとけの部分で測ってください。
男性である。
3項目以上あてはまる場合…
睡眠時無呼吸症候群の可能性が、70%以上あります。
さらに、重症である可能性は、3〜4項目で15%、5〜6項目で30%、7項目以上で40%となります。
このセルフチェックで、3項目以上あてはまった方は、検査を受けることをお勧めします。
出展 STOP-Bang Questionnaire: A Practical Approach to Screen for Obstructive Sleep Apnea. Chest. 2016.