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終夜睡眠ポリグラフ検査
睡眠時無呼吸症候群であるかどうかを調べる検査を、「睡眠ポリソムノグラフ検査(PSG検査)」といいます。
睡眠時無呼吸症候群の検査は、夜、寝ている時に行わないといけません。かつては、検査の装置も大きく、付けるのも難しかったため、入院して行っておりました。
しかし、ご自宅でも取扱い可能な検査機器が登場し、ご自宅で検査が可能となりました。この結果、病院まで行って入院する必要もありませんし、普段の睡眠の様子がわかるため、簡便で非常に有用な検査方法です。
検査の種類
睡眠ポリソムノグラフ検査には、「簡易検査」と「精密検査」の2種類があります。
当院では、どちらの検査も、入院することなく、ご自宅で行います。
簡易検査
簡易検査の装置には、2種類のセンサーが付いています。
1つは、鼻に付け、気流やいびき音から気道の狭窄や呼吸状態を調べます。
もう1つは、手の指先に付けます。これはパルスオキシメーターといって、血液中の酸素濃度や脈拍を測定します。無呼吸になり酸素が取り込めなくなると、血液中の酸素濃度が下がり、脈拍が上昇します。
簡単にできる検査ですので、睡眠時無呼吸症候群が心配な方に、まずお勧めする検査方法です。
検査は、健康保険がご利用いただけ、3割負担の方で約2700円です(別に診察代がかかります)。
精密検査
精密検査の装置は、簡易検査のセンサーに加え、脳波、胸部・腹部の換気運動なども記録します。
多数のセンサーを付けますが、痛みはありません。ご自身で取り付けていただくので、やや複雑です。
検査は、健康保険がご利用いただけますが、3割負担の方で約12000円と高価です(別に診察代がかかります)。ただし、入院して検査を行う場合、個室での入院になるため、3〜5万円程度かかることが多いですので、入院するよりは金銭的な負担は少ないです。
簡易検査では、主に呼吸の状態を調べますが、それに加え、睡眠の質を知ることができます。
様々な情報を得ることができますが、やや複雑な方法ですので、簡易検査で異常があった場合や、居眠りで交通事故を起こしたことがあるなど重い睡眠時無呼吸症候群が疑われる方に行う検査方法です。
簡易検査・精密検査(入院の有無)の比較
簡易検査 | 精密検査 (自宅) |
精密検査 (入院) |
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検査内容 | 無呼吸の回数・いびきの回数・血中酸素濃度 | 無呼吸の回数・いびきの回数・血中酸素濃度・睡眠の深さ・姿勢 | 装置の取り付け | 簡単 | やや複雑 | スタッフが装着 | 環境 | 普段の様子がわかる | いつもと違う環境(病室) | 受診回数 | 最初の受診と結果説明の2回 | 最初の受診、結果説明に加え、入院が必要 | 日程調整 | 必要なし | 調整が必要 | 自己負担金 | 約2700円 | 約12000円 | 3〜5万円 |
検査の流れ
予約は必ずしも必要ありませんが、インターネット予約をしていただくと、スムーズに受診いただけます。ご予約の際は、[外来予約]→[睡眠外来]を選択してください。