インフルエンザにかかった直後は急性心筋梗塞にかかりやすくなる

インフルエンザが流行していますが、インフルエンザにかかると急性心筋梗塞にかかりやすくなるという研究が、カナダのトロント大学から発表されました。

以前から、インフルエンザと急性心筋梗塞の関連は指摘されてきましたが、インフルエンザの診断方法があいまいであったりと、明確なものではありませんでした。
2009年5月1日から2014年5月31日までに、検査でインフルエンザと診断された35歳以上の患者さんと、2008年5月1日から2015年5月31日までに急性心筋梗塞で入院していた患者さんの記録を比較しました。

インフルエンザと診断されたのは、19729人で、このうちの332人が、インフルエンザと診断される
1年前から1年後までに、急性心筋梗塞によって364回入院していました。急性心筋梗塞で入院した332人の年齢の中央値は、77歳と高齢者が多かったです。また、49%が糖尿病、85%が高血圧、38%が脂質異常症 (コレステロールなどが高い)と、多く患者さんが生活習慣病でした。
入院となった期間は、インフルエンザにかかってから1週間以内が20件、それ以外が344件でした。すなわち、インフルエンザにかかってから1週間以内は、それ以外の期間に比べて6.05倍、心筋梗塞になりました。
ウイルスの種類別で見ると、インフルエンザA型 5.17倍、インフルエンザB型 10.11倍と、インフルエンザB型の方が多かったです。

インフルエンザになると、「炎症」が活発となり、その結果、血小板 (血をかためる成分)の活性化や血管の障害によって血がどろどろとなりったり、その他のストレスがかかり、血栓 (血のかたまり)ができやすくなり、心筋梗塞を引き起こすのではないかと考えられています。

インフルエンザになると急性心筋梗塞になりやすくなり、急性心筋梗塞は命に係わる重篤な病気です。手洗い、マスクをつけるなどの感染予防や、予防接種が有効です。
高齢の方、糖尿病高血圧脂質異常症など生活習慣病の方は、特に気をつけましょう。

出展 Acute Myocardial Infarction after Laboratory-Confirmed Influenza Infection. NEJM.